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騙されているかも? ネットショップの嘘を見抜くポイント5つ


ハンコの制作工程として、だいぶ大まかに説明すると


・字入れ

・荒彫り

・仕上げ


この三つが大きな柱となります。


完全手彫り職人はすべてを手作業で、唯一無二のハンコを彫りあげるわけですが。

多くの安売りハンコ屋では、機械による荒彫りまでしかやっていません。

しかも字入れの段階から、PCにある書体をそのまま使っているので、データさえあればいくらでも同じものができあがります。

だからこそ納期が早く、しかも安いものが手に入る。

お客様からすれば、それは歓迎すべきことでしょう。


ですが、そもそもハンコというものは、同じものが二つあってはいけないのです。

いわば金庫の鍵ともいえる大事なものなのに、簡単に量産できるハンコでは、価値はないどころか危険でしかありません。

そんなものに、自分の財産や権利を預けてしまっている。

残念ながら、数多くの方が知らずにやっていることなのです。



中にはハンコの価値をちゃんとご理解し、本物を求めるお客様もいらっしゃいます。

100円ショップで売っていたり、店頭に並んでいるような既製品ではちょっと心配、そういう方もおられます。


しかし残念ながら、そういった方々を騙すネットショップが数多く存在しているのも事実です。



ここでは、それらネットショップの嘘をここで明らかにしていこうと思います。





少し前には、新聞の折り込み広告などで盛んに「開運印鑑」などが多くみられました。

持っていれば幸運になれる、などというのはもちろんあり得ません。

そんな効果があるのなら、全国の印章店が全員幸せになっています。



それに対し、最近よくネットショップでよく見かけるのが、盛んに「職人」が彫ったものであるという広告。


それ自体は問題ありません。当店も実際に職人が手彫りしているわけですし。

ですが問題は、本当にそのハンコに職人の手が入っているのか? ということです。




実際に見た、とあるネットショップを例に挙げてみましょう。


そちらでは手彫り職人が丁寧に彫ったと書かれていますが、そこに掲載されたハンコの写真を見ると、明らかに機械彫り。

プロから見れば、すぐ分かります。中には判断が難しいものもありましたが……。

一応、手彫りの動画もあったのですが、たったの15秒しかありません。

しかも彫っているのは字ではなく、彫り跡の壁を修正しているような動き。

動画にするなら荒彫りの場面か、仕上げの字の形を整える場面のほうを使うべきなのに。

あの程度なら、素人でも再現できます。

そもそも本当に実力ある職人が彫っているのか、という疑問すら出てきます。

職人の名前が一切書いていないところからして、何を信用しろというのでしょうか。





■手彫りの嘘を見破るポイント:1■


実際に彫っている職人の名前があるかどうか。


本物の手彫り職人が彫っているのなら、堂々と名前を載せるべきだと思います。

グランプリや大会などで賞を獲得したほどの実力者なら、信用の材料として有効なはず。

それがないということは、機械に任せっきりか、素人にやらせている可能性が高いです。




■手彫りの嘘を見破るポイント:2■


納期が早すぎないか。


手彫りと機械彫りの違いの一つが、納期の早さです。

機械彫りはデータを用意してボタンを押すだけで完成するので、とても早く彫れます。

だからこそ量産が可能なのですが、それは逆に言えば手彫りではない証拠にもなります。


ただ、中には荒彫りを機械で、仕上げを手作業でやられているお店が多いです。

(むしろそちらのが主流かもしれません)

認印などの簡単なものなら、完全手彫りでも早ければ数時間で完成するので判断は難しいですが、

代表者印など大きく複雑なハンコの場合、即日発送や二日後完成となっているお店はまず疑ったほうがいいかもしれません。

(完全手彫りと明記されている場合です。)




■手彫りの嘘を見破るポイント:3■


他店の印影見本を使いまわしていないか。


今でこそ数は減りましたが、ひどいところだと複数の店でまったく同じ印影を載せていることがありました。

同じデータを使い機械で彫ったものを、そのまま掲載しているためです。

「徳川家康」などはその代表格。

そういったお店は印稿を作る力自体も疑わしいので、避けた方がいいでしょう。




■手彫りの嘘を見破るポイント:4■


値段が安すぎないか。


これにはまず手彫りハンコの相場を理解しておく必要があります。

ハンコの材質によってその値段が大きく変わるのはご存知かと思いますが、

手彫りの場合、印材の差による加算よりも、手間賃や技術料による加算の方が大きいです。

簡単に言えば、値段の大きな差はそれを彫った時間により決まります。


それを踏まえて、よくあるネットショップの値段を見ると、あまりに安い。

たとえば12㎜の柘で二文字の認印、職人が彫る場合にかかる時間は遅くても4時間。当店であれば約8,000円です。

荒彫りを機械、仕上げを手で仕上げる「手仕上げ」でも、6,000円くらい。

でも安売り店を見ると、およそ2000円。もっと安い店もあります。この差はなにか。

それこそが手彫りと機械彫りの差。かかる手間暇の差なのです。


もし完全手彫りで2000円というものがあった場合、それはあまりにも思い切った安値だと言わざるを得ません。

商売として成り立たないレベルです。


こればかりは事前の市場調査が必要ですが、不自然なほど安いハンコは要注意です。




■手彫りの嘘を見破るポイント:5■


途中経過の写真を提供してくれるか。


これは裏ワザ的な方法ですが、手で彫っている途中の写真を撮ってもらうのは大変有効です。

本当に手で彫っているなら、途中経過を撮影することは簡単なはず。

それができないのであれば、機械彫りの可能性が高いです。そもそも手で彫っていないのですから。


注文するとき、お店に問い合わせてみてはいかがでしょう。





以上のようなポイントを挙げましたが、一番確実なのは、プロに直接判断してもらうことです。

本気で手彫りハンコの良さを発信している職人さんであれば、どんな些細なことでも答えてくれるはずです。

別の店で以前彫ったハンコを鑑定してもらう、このネットショップのこの写真は本当に手彫りか尋ねたい、などなど。

職人なら喜んで答えてくれるはずです。


ここで嫌な顔をするようでは、その店主は職人ではなくただの商売人です。





参考↓




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